会見に臨む籠池夫妻(撮影/ジャーナリスト・今西憲之)
会見に臨む籠池夫妻(撮影/ジャーナリスト・今西憲之)
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思わず破顔する諄子被告(撮影/ジャーナリスト・今西憲之)
思わず破顔する諄子被告(撮影/ジャーナリスト・今西憲之)

 国などの補助金を詐取したとして詐欺などの罪で起訴された学校法人森友学園(大阪市)の前理事長、籠池泰典被告(65)と妻の諄子(じゅんこ)被告(61)が25日、大阪拘置所から10カ月ぶりに保釈された。保釈金は泰典被告が800万円、諄子被告が700万円だった。 

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 夫妻はその足で大阪市内で午後8時から会見したが、籠池節は健在。まず、泰典被告がマイクを握り、「早朝の 志を得る 初夏の風」などお得意の句を詠みあげ、安倍政権へ「国策勾留」と語気を強めた。籠池夫妻の会見全文は以下の通り。

■泰典被告
 みなさんこんばんは。お久しぶりでございます。よくぞお越しいただきまして、ありがとうございます。今も、あの、先生の方からおっしゃっていただきましたけど、長い、10カ月入っておりまして、非常に体力も弱っておりまして、足腰も立たなくなって。大変なもんやなぁと思います。それでいて、今もしっかりと発声をできておりますので、この声をもって皆さんにちょっとお話さしていただきたいと思います。座らせていただきます。よろしいですか?よいしょ、よいしょっと。

 私の方からまず、箇条書きにしておりましたもんを読み上げさせていただきます。申し訳ないです。まず、財務省の問題で勾留され、これは国策勾留であると認識しております。また、妻の、家内につきましては、まったくの冤罪でありまして、まさに人権蹂躙の状況で長く勾留されておったと、認識いたしてます。大変なことやと思っています。また、もう一つ。大阪府の私、そして家内に対する告訴につきましては、これはどうも検察と相談、示し合わせたものであって、どうも松井維新の政治的カモフラージュの問題ではなかろうかなと思っております。それは、詐欺罪で私方を逮捕して、国民、府民の目を欺いた。どこに一番の元凶があったのかということが、すべて隠されてしまったという風に思っているわけであります。

 そして、要は、財務省の国有地の問題も、我々が豊中の土地に建設を始めましたのも、何から先に起こってきたかというと、私学審議会におけるとこの認可適当から始まったんです。そこを欠落してしまってはいかんと。そこが大きなポイントであろうという風に認識いたしております。また、私がしっかりと初めてであり、これで最終だと思うんですけども、国会における証人喚問について、しっかりと私は答えさせていただきましたが、これは私の方では何にも虚言はございませんので、そのことはお伝えしておきたいと思っております。

 そうか、まあ皆さん方にお伝えをいたします前に、瑞穂の國記念小學院に入学をされようとしていただいた方に対して、こちらの方からお詫びを申し上げておかないといけないと思っております。1年も前のことですけど、バタバタバタバタしていた中で、私から正式に入学希望者の方にはお詫びを申し上げておりませんでした。でもう一つ。瑞穂の國記念小學院に対して、寄付をいただいた方にも、学校は開校できなかったということについてのお詫びも申し上げておりませんでしたので、この席をお借りして、お詫びを申し上げたいと思います。

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籠池氏が志としているのはあの人物