韓国に行った際に、演出家の河原雅彦氏は、韓流芸能のレベルの高さに圧倒されたという。日本との違いについて、週刊朝日の連載「気になちょるモノ」に書いている。

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 ホテルじゃ夜な夜な韓国の音楽番組をぼーっと見てたけど、そのビジュアル・パフォーマンス・楽曲におけるクオリティーはまさに圧巻でね。日本を席巻しているKARAや少女時代の他にも、そんなアイドルたちが男女ともアホみたくひしめきあっているのだから、感心を通り越して、もはや異常事態に思えたぐらいで。

 そしたらね、あったよ理由が。

 早い話、数年前から政府が猛プッシュでK-POPを支援してるわけ。優秀な人材に子供のうちから歌・ダンスはもとより、日本語・英語・中国語を仕込んでさ。もはや傭兵(ようへい)クラスですよ。要は、音楽や韓流と呼ばれる自国の映像作品を輸出品として捉(とら)えているのですよ。

 それに比べて日本はどうだろう? アジア圏のカルチャーをリードしているみたいな幻想はもはや風前の灯。韓流やらK-POPを諸手を挙げて楽しんじゃってる。

『COOL JAPAN』なんて呼ばれて喜んでるけど、あれって他国じゃ『鎖国大国』って意味で馬鹿にされることも多いのよ? 

(週刊朝日2012年10月5日号「気になちょるモノ」からの抜粋)

週刊朝日 2012年10月5日号