都市をデザインするのが、「都市デザイナー」の仕事。実際には、都市を丸ごとデザインするというよりは、一部の区画やエリアの設計、デザインを指すことが多い。
リバーシティ21(東京都中央区)、幕張メッセ(千葉市)、横浜みなとみらい21、六甲アイランド構想(神戸市)など、1960年代から全国各地の「都市デザイン」に携わり、日本の都市の未来像をクリエイトし続けてきた都市デザインの第一人者、鈴木崇英氏に、その仕事観を聞いた。
■マニュアルのない仕事
都市デザインの仕事は、一つひとつが時代も違えば地域も異なる。「こうすれば、うまくいく」というマニュアルはなく、それぞれの案件がゼロから積み上げていく性質のものばかりである。
構想から実現まで長い歳月が必要なので、先見性が求められることは言うまでもない。現在の価値観を理解することはもちろん、今この瞬間の変化を感じ、近未来の価値観を見通す感性が必要である。都市デザインの第一人者である、鈴木崇英氏は言う。