人には相談しづらい「尿漏れ」の悩み。でもだいじょうぶ。2カ月続ければどんなタイプの尿漏れにも効果が期待できるトレーニングがあります。アクティブな毎日を取り戻すために、今日から改善・予防に努めましょう。
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「尿漏れ」に悩む女性は500万人とも600万人ともいわれます。女性医療クリニック・LUNAグループ理事長の関口由紀医師は、「40歳以上の女性の2人に1人は尿漏れに悩んでいるのではないでしょうか」と指摘します。くしゃみをしたら漏れた、ジムで腹筋をしたら漏れた、急にトイレに行きたくなって我慢できないなど、尿漏れの様子はさまざま。
「ひと言で尿が漏れるといっても、どんなときにどのように漏れるかで治療法は異なります。まず自分の尿漏れのタイプを知ることが大切です」(関口医師)
女性の尿漏れには大きく三つのタイプがあります。自分の尿漏れがどのタイプなのか把握しましょう。もっとも患者数が多いのが約半数を占める腹圧性尿失禁で、過活動膀胱と混合性尿失禁がそれぞれ残りの4分の1を占めます。
女性の尿漏れに大きくかかわっているのが、「骨盤底」といわれる、名前のとおり骨盤の底に当たる部分。膀胱や子宮・膣、直腸といった骨盤内の臓器をハンモックのように下から支えています。
骨盤底は筋肉、靭帯、筋膜などでできていて、骨があるわけではありません。そのためそれほど頑丈ではないのです。しかも女性の骨盤底は尿道、膣、肛門と、男性より一つ、出口が多いのです。
そんな骨盤底は妊娠時には胎児を支え、出産では伸びたり裂けたりして傷つきます。出産直後は約90%の人になんらかの尿漏れがみられますが、徐々に回復します。出産後、1年たっても尿漏れが続いている人はハイリスク群と考えられ、重症化しやすいことがわかっています。一度はおさまっても、40代になって筋肉量が減り、さらに50代で閉経を迎えるとコラーゲンの生成が少なくなるため骨盤底も弾力性を失います。そうすると、再びゆるむ傾向にあり、ちょっとした腹圧で尿が漏れるようになります。