Aさん:周りの人にも知らせるべきでしょうか?

沖山さん:お母さんが苦しくならない範囲で、オープンにしていくのがいいと思いますよ。隠していても何もいいことはありません。オープンにすることで、息子さんは適切なサポートを受けることができますし、学習や将来に有益な情報もどんどん入ってきます。Aさんの場合、まずは学校のスクールカウンセラーや担任の先生に相談してみるのがいいでしょう。

 大切なことは、「子どもは変わらない」と知ることです。ディスレクシアの子は、ディスレクシアであることを変えることはできません。変えられるのは、その子に対する「周りの大人の態度」です。ぜひ、明るい気持ちをもって息子さんの良いところを伸ばしていってください。あとで振り返ると「なんであんなに悩んでいたんだろう」と思える日がきっとくるはずです。

『AERA with Kids 秋号』では、専門家による、「ディスレクシアの見分け方」や学習支援アプリなども紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。