■卵を買うのではなく、ニワトリを飼おう

 不労所得を得るために必要な発想として、もっとも分かりやすい例を挙げてみましょう。たとえば、得られた賃金で卵を購入したとします。その卵は、食べてしまえばそれっきり。後には何も残りません。そのため、また働かなくてはならないのです。

 一方で、卵ではなくニワトリを購入したらどうなるでしょうか。すぐに卵を得ることはできませんが、ニワトリを所有して大切に育てていけば、そのうち卵を産んでくれるでしょう。しかも、ニワトリが生きている限り、永遠に。

 これが不労所得の概念です。卵を買うのではなく、ニワトリを飼うということを目指すのが、不労所得を得るために必要な発想となります。そのためにはニワトリについて知る必要がありますし、世話の仕方も学ばなければなりません。勉強は欠かせないのです。

 遊んでいれば、お金が勝入ってくるのが不労所得ではありません。必要な努力をし、勉強をし、システムを構築できた者だけが得られるものが不労所得です。具体的には、不動産投資や株式投資などが挙げられます。どれも簡単ではありません。

 しかし、きちんと努力して、正しいリスクをとれる人に対しては、それなりのリターンがあります。投資をし、愛情をもって育てたニワトリは、卵を産んでくれることでしょう。目指すべきは、卵ではなくニワトリの所有なのです。(取材・構成/ライター・山中勇樹)

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