独学でTOEIC L&Rテストで990点(満点)を獲得し、TOEIC対策本を数多く執筆する〝満点サラリーマン〟八島晶さん。これまで2000人近い学習者を指導してきた八島さんによれば、なかなかスコアが伸びない人にはいくつかの特徴があるという。英会話教室に通っているだけで満足してしまう、教材を次から次へと買いまくる……陥りがちな英語学習のワナを、発売中の「AERA English 2017 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)より、抜粋してお届けする。
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八島さんが「目標達成のための最低条件」とするのが、「毎日勉強時間を確保すること」だ。最低でも平日は1時間、週末は3時間をTOEICの勉強に割けるかどうかが、明暗を分ける最初の分岐点というわけだ。
時間を作る一番手っ取り早い方法は、現在していることの、何かを「やめる」こと。フェイスブック、ツイッター、インスタグラムといったSNSなど「ただ何となくスマホをいじる時間」や、「深夜の見たくもないテレビ番組を見る時間」「ジョギングやジム通い」と、日常生活には期間限定で中断してもまったく差し支えのない習慣が、いくつもあると八島さんは指摘する。
「これから勉強を始める人には、『今の生活を一切変えられないならば、TOEICはあきらめた方がいい』と厳しいアドバイスをすることもあるほど、勉強時間の確保はスコアアップの必須条件。いかに大切な趣味だったとしても、まずは3カ月我慢して、目標スコアを達成したら、また始めましょう」
教材や学習法を「やり抜く」粘り強さも、八島さんが挙げる短期スコアアップに不可欠な資質。学習者はネットのレビューなどを参考に、次々と参考書を買うタイプと、完全にマスターするまで一冊を繰り返し練習するタイプの二つに分かれ、スコアの伸びは後者の方が圧倒的にいいのだという。
「『一冊を繰り返し』といくらアドバイスしても、途中で飽きて、一つの教材が終わる前に他の教材にも手を出してしまう人がいます。厳しいようですが、こういう人はどれだけやっても伸びない。まだTOEICの勉強を始めて間もない人であれば、講師や先輩学習者に勧められた学習方法をひとまず試してみる素直さも必要だと思います」
スコアが伸びない人が陥りがちなワナは以下の10個。自分があてはまっていないか、チェックしてみよう。