売り手市場が続いていると言われる今年の就職活動。それでも、上手くいく人ばかりじゃないだろう。カンニング竹山さんが、これから社会に出る人たちへエールを送ります。
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将来を考えるとき、「やりたことがわからない」とかよく言うけど、ほとんどの人は、やりたいことなんてわからないと思うんですよね。それ以上に、「仕事なんてしたくない」ってことが本音だと思うんです。僕らの仕事はやりたいことが先にあって、お金は後から付いて来るものなので、仕事って感覚がそもそもそんなにないんですけど。仕事が増えたり、年齢重ねてキャリアを積んでくると仕事だから行かなきゃって感覚も出てくる。でも、理想を言えば、誰しも働きたくないでしょ。
自分の好きなことやって後でお金が付いて来ればいいですけど、それにはリスクもあるよってことを忘れちゃいけない。一生食えないかもしれないし、惨めな生活になるかもしれない。その覚悟と根性を持ってやるなら、そういう仕事に就けばいいと思うんですよ。
ただ、働いて給料もらって暮らすっていうののがこの国の仕組みで、世界の仕組みと言っても過言じゃないですよね。だから大きく言うと、何でもいいから仕事をやってみるってことが大事なんじゃないですかね。3年ぐらいは給料もらって働いてみる。それでつまんなければ、また職を変えればいいっていう考え方もあると思う。やってるうちに人間関係ができたり、夢中になったり、責任が出てきたりするから、意外とそれが続けられて、自分の仕事だっていう感覚になることもあると思うんですよ。そういう仕事の選び方があっていい。社会が言うように、真剣に思い詰めて考えすぎなくていいんじゃないかなって思います。とりあえずどっか入れればいいっていう楽な気持ちでもいいんじゃないかな。
一つの会社で不採用になったら、落ち込んでしまうかもしれないけど、社会に出るって実はそういうこと。意外と社会って冷たいし、意外と平等じゃないよ。就活はそれを初めて突きつけられるんだと思う。自分自身ではこんなはずじゃなかった、何でこんなにうまくいかないんだろうって思うかもしれないけど、最初から「いや、そんなものだよ」って考えたほうが良いと思うんですよね。