
“ポップオペラの貴公子”としてファンから親しまれているヴォーカリストの藤澤ノリマサさん。新しい音楽ジャンル「ポップオペラ」の誕生秘話やセリーヌ・ディオンの歌との衝撃的な出合いなど、現在発売中の『AERA English2017春夏号』で語ってくれた。インタビューの一部を公開する。
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ポップスとオペラという全く異なる音楽ジャンルを融合させた「ポップオペラ」が、多くの音楽ファンを魅了し続けている。その生みの親が、ヴォーカリストの藤澤ノリマサさんだ。
「15歳の時にサマースクールで訪れたカナダが人生を変えました」
高校1年の夏、カナダでのサマースクールに参加。自然や滝が好きで、「ナイアガラの滝を見たい」と参加したが、行き先はナイアガラから遠く離れたバンクーバー。しかし、ここで人生を左右するような衝撃的な出合いを経験する。
「カナダのアーティストの曲を歌う授業があって、盲目の音楽の先生がピアノの弾き語りで歌ってくれた、セリーヌ・ディオンの歌が素晴らしかったんです! 初めて日本を離れた僕が、自分の肌で感じ、感動したあの体験は、今でも鮮明に覚えています」
カナダに行く前から、英語は好きでそれなりに得意だったというが、来年のデビュー10年を前に、「日常会話がもっとできるようになりたい」と、改めて英語力の必要性を痛感している。
「音楽は言葉の壁を越えますが、日本から自分の音楽を世界に発信するためには、やはり英語ができるのが基本。僕も集中して勉強したいと思っています」
その先には大きな夢がある。米・ニューヨークの音楽の殿堂「カーネギーホール」で歌うこと。そして憧れのセリーヌ・ディオンとデュエットすることだ。
「声や生き方、全てが僕にとって神様みたいな存在。もしセリーヌに会えるなら、英語で『今の僕があるのはあなたのおかげです。ありがとう』と伝えたいです」
(取材・文/吉川明子)
※『AERA English2017春夏号』より抜粋