武田さんは、健康被害が出るような放射能汚染のある福島へは帰れないとの気持ちから、支援が打ち切られた4月以降も抗議のために借り上げ住宅に住み続けている。
だが、借り上げ住宅の運営を任されている会社からは「このまま住み続けるなら不法占拠として損害賠償を請求する」とまで言われているという。
自主避難ではないが、浪江町から福島市での避難生活が続く元原発作業員の今野寿美雄氏(52)も今村大臣の発言に頭にきた一人だ。
「今村氏は先月のテレビ番組でも『自主避難者が故郷を捨てるのは簡単』と被災者を逆なでする発言をしたばかり。こういう言葉を聞くと、国の役人にとって自主避難者などどうでもよいと思っていることがわかる。復興庁とは除染や公共工事で予算を回すことしか考えていない役所にしか見えてきません」
今村復興相の発言は、安倍政権の被災者軽視を物語っているかのようだ。(ジャーナリスト・桐島瞬)