歴史は勝者が都合のいいように塗りつぶしている面がありますが、敗者の人生がたった一行で終わるわけがない。どんな人物だったか自分の想像で膨らませて、ロマンを求めて妄想していいと思うんです。みんな各々の真田幸村像がありますよね。

●お笑いや音楽は歴史と相性がいい

 僕は自分の状況を歴史に当てはめて、歴史上の人物がどうやって状況を打開していったか考えることがあります。昨年出演したテレビ番組「しくじり先生」では、はんにゃが人気絶頂から墜落した原因を振り返りました。日本の歴史は学ぶのに、自分の歴史は振り返ってこなかったので勉強になりましたね。歴史の成功例通りにはなかなかできないですけど、事例を知っていることは大きいと思います。

 もっと多くの人が、気軽に歴史を楽しめるようになってほしいですね。房野史典さんをはじめ歴史好き芸人で結成した「歴史戦隊六文ジャー」の歴史ライブは、毎回大盛況。お笑いや音楽っていうのは、歴史と相性がいいんだなと感じます。このメンバーと飲みに行くと、もう歴史の話が尽きなくて一生話していても足りないくらい。「こんなに歴史の話を楽しくしゃべれる人たちはいなかった」って、長谷川ヨシテルさんは泣いてしまったくらいです(笑)。お城の写真を撮って「城を落とした!」とメールを送り合ったり、プライベートでもみんなでよくやり取りしていますね。これからも、歴史のいろんな魅力を届けていきたいと思います。

※真田太平記 2017年4月5日号(週刊朝日増刊)より