野球殿堂記者発表で撮影に応じる(左から)ロッテの伊東勤監督、楽天元監督の星野仙一氏、元大洋投手の平松政次氏=竹花徹朗撮影 (c)朝日新聞社
野球殿堂記者発表で撮影に応じる(左から)ロッテの伊東勤監督、楽天元監督の星野仙一氏、元大洋投手の平松政次氏=竹花徹朗撮影 (c)朝日新聞社
この記事の写真をすべて見る

 16日に今年度の野球殿堂入りが発表され、競技者表彰のプレーヤー部門で現ロッテ監督の伊東勤氏、エキスパート部門で星野仙一氏と平松政次氏が選ばれた。特別表彰の郷司裕氏と鈴木美嶺氏(いずれも故人)を含めて、昨年に続いて5人が選出され、野球殿堂入りは計197人となった。毎年、この時期になると、野球殿堂入りのニュースが流れるが、そもそも野球殿堂とは、どういったものなのか。

 公式ホームページによれば、『野球殿堂は、日本の野球の発展に大きな貢献をした方々の功績を永久に讃え、顕彰するために1959年に創設されました。(中略)「殿堂」とは英語では、“Hall of Fame”といわれ、直訳すると「名誉の殿堂」という意味になります(後略)』とある。39年に米国で創設された野球殿堂博物館は、ニューヨーク州のクーパーズタウンにあるが、日本では、巨人の本拠地である東京ドームに併設されている。

 野球殿堂入りには、競技者表彰と特別表彰があり、さらに競技者表彰には、プレーヤー表彰とエキスパート表彰がある。対象者は、競技者表彰は文字どおり選手、監督などでプロ野球に関わった人物で、プレーヤー表彰は「現役を引退したプロ野球選手で、引退後5年以上が経過し、その後15年間が選考対象」となる。2008年に創設されたエキスパート表彰は「現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6か月以上経過している人」さらに「現役を引退したプロ野球選手で、引退後21年以上経過した人」となっている。

 08年の制度改正以来、殿堂入りのハードルが下がっているのではないか、という声も聞かれる。確かに、エキスパート部門の導入で、対象者の幅が広がったということは事実だが、単に候補者数が増えただけで、選出者の実績などは以前と変わっておらず、権威が下がったと見るのは的外れと言えるだろう。

 特別表彰は「現役を引退したアマチュア野球の競技者(選手、コーチ、監督)で、選手は引退後5年、コーチ、監督は引退後6か月以上経過した人」、「プロ及びアマチュア野球の審判員で、引退後6か月以上経過した人」の2項目に加えて、さらに「プロ及びアマチュア野球の組織または管理に関して野球の発展に顕著な貢献をした人、しつつある人」、「日本の野球の普及及び発展に顕著な貢献をした人、しつつある人」が対象となる。

次のページ