「自分の感覚としては、遠征のたびに良くなってきている。結果も残せるようになったし、いい感覚を掴みつつあると思います」
世界のサッカーシーン、とりわけその中心であるヨーロッパにおいて、オリンピックのサッカー競技に対するプライオリティは決して高くない。
年齢制限があるため、ワールドカップやEURO(ヨーロッパ選手権)ほど重視されておらず、また、オリンピックの開催期間は、ヨーロッパ各国のリーグが開幕直後や直前の重要な時期と重なるため、各クラブも選手を派遣したがらず、選手の中にもクラブから離れたがらない者もいる。
すでにヨーロッパでプレーし、A代表にも選出されている南野にとっても、今後のキャリアを考えれば、オリンピックよりもリーグが開幕したばかりのザルツブルクでのプレーに専念し、ステップアップを狙ってもおかしくはない。だが、南野は「自分はオリンピックに向けて強い気持ちでやっている」と力を込める。なぜ、そこまでオリンピック出場にこだわるのか。