圧巻だったのは3回。またも先頭で打席に入ったイチローは、2ボールからストライクを取りに来たレアの甘い速球をライナーでレフト前に運んだ。続くマーティン・プラード三塁手の勝ち越し2ランで生還すると、打者一巡の猛攻をチームが見せたこともあって2死三塁という場面で再び打席へ。フルカウントから外角高めへ浮いたスプリッターにバットを合わせるセンター返し。遊撃手が何とか追いつくも一塁への送球が大きく逸れた。タイミング的にもイチローの一塁到達の方が早く、記録は内野安打。またこのヒットで今季9打点目を挙げている。

 5回の第4打席はこの日2個目の四球を選び、6回の第5打席は初球を打ち上げてセンターフライに倒れたイチロー。だがこの日の見せ場はまだ終わっていなかった。13対4とマーリンズが大量リードしたことで8回に1死一塁で第6打席が回る。イチローはこの機を逃さず、左腕マット・ソーントンの内角高めの速球をとらえて三塁線を破るヒットを放った。

 3安打以上の“猛打賞”は今季4試合目。6月に限れば、先発で出場した6試合のうち5試合でマルチヒットと、今のイチローはまさに絶好調だ。マッティングリー監督はそれでも明日の試合でスタントンを先発に戻してイチローを外すのか。それとも従来のオーダーにこだわるのか。ちなみにマーリンズはパドレスと敵地で2試合を戦えば、現地17日からはロッキーズ戦を皮切りに地元で10連戦。大記録達成をマイアミで祝いたいとオーナーたちが考える可能性もあるだろう。だがいずれにせよ、もはやローズ超えは時間の問題となった。

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