今年は開幕から自己最多登板も可能なペースで投げ続け、レッドソックスの好調を支えている上原。(写真:Getty Images)
今年は開幕から自己最多登板も可能なペースで投げ続け、レッドソックスの好調を支えている上原。(写真:Getty Images)

 4月3日に41歳になった上原浩治投手が、依然としてレッドソックスのセットアッパーとして存在感を発揮している。

 5月17日まで、11歳年下の田沢純一と並ぶチーム2位タイの17登板。16イニングで17奪三振と奪三振率は相変わらず高く、24勝15敗と好スタートを切ったレッドソックスを支えるブルペンの武器となっている。

 今季がメジャーでも8年目———。その細身の身体ゆえ、上原が生き馬の目を抜くメジャーリーグでこれほど長く投げ続けると考えた関係者は少なかったはずだ。元巨人のエースが、アメリカでもこうして不惑の星として活躍を継続できている理由はどこにあるのか。

 「過去と比べて何か特別なことをやったわけではないだろう。最大の違いはケガをせずに1年を乗り切れたことじゃないかな。年齢を重ねても、依然としてチーム側に獲得を勧められる選手であり続けているよ」

 上原が大ブレイクを果たし、レッドソックスの世界一に大きく貢献した2013年、あるア・リーグのスカウトがそう語っていたのを思い出す。

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