試合後、優勝トロフィーを掲げ歓喜に沸いたレスターの面々。(写真:Getty Images)
試合後、優勝トロフィーを掲げ歓喜に沸いたレスターの面々。(写真:Getty Images)

 レスター・シティは現地時間5月7日、今季ホーム最終戦でエバートンに3-1で完勝。今月2日にリーグ優勝を決めたため、試合後には本拠地「キングパワースタジアム」で戴冠式が行われ、岡崎慎司を含む主力選手が優勝トロフィーを高々と掲げた。

街中にはいたるところにレスターの優勝を誇るフラッグが。(撮影・田嶋コウスケ)
街中にはいたるところにレスターの優勝を誇るフラッグが。(撮影・田嶋コウスケ)

 優勝が決まった翌日、残り2節となったプレミアリーグについて岡崎は、「個人的には、やり続けてきたことをこの2試合でトライするだけ。自分にとって、次のシーズンのための2試合」と気合い十分の様子で語っていた。その言葉どおり、攻守両面で活力を注入しながら精力的に動きまわった。

 クラウディオ・ラニエリ監督が採用したのは、今季不動の4-4-2。この試合から出場停止処分の解けたエースのジェイミー・バーディーが先発に復帰し、そのイングランド代表FWのやや後方の位置に岡崎が入った。いわゆる、セカンドストライカーのポジションだ。

 序盤から目立ったのは献身的な守備で、7分には中盤深い位置まで下がりボール奪取を試みた。13分にも、中盤のマーク・オルブライトンやリヤド・マフレズよりも先に帰陣し、空いたスペースをカバーしている。

 一方、攻撃面でもチャレンジを続けた。頻繁に見せたのが、相手DFライン手前の密集地帯でボールを受け、そこでアクションを起こすこと。前半には2人のマーカーを軽やかなステップで交わしてチャンスにつなげ、後半も中盤でのポストプレーで攻撃をスムーズにした。

 この密集地帯での仕掛けの動きを、最近の岡崎は意識的に増やしている。相手を背負った状態でターンして前を向く。あるいは、ドリブルで前に仕掛ける。密集地帯で敵を一人交わして前を向けばチャンスに直結するだけに、チームとしてもトライの価値は大きい。

 もちろん、守備やハードワークの貢献度は相変わらず高い。今回のエバートン戦は得点に直結するプレーはあまりなかったが、相手DFライン手前の位置でアクセントをつけていた点もチームの力になっていた。

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