ツアー500のバルセロナ・オープン決勝で、第2シードの錦織圭は第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)に敗れ、大会3連覇はならなかった。ナダルは前週のモンテカルロ・マスターズに続き今季2勝目、錦織はマスターズ1000のマイアミ・オープンに続く2大会連続の準優勝だった。
ここまで対戦成績で8勝1敗と錦織を大きくリードしていたナダルだが、嫌な感じで臨んだ決勝だろう。クレーコートでの最後の対戦が2年前のマドリード大会の決勝。ナダルは第1セットを奪いながら、錦織に第2セットを奪われ、ファイナルセットも3-0とリードされた。錦織の途中棄権に助けられたが、叔父でコーチのトニー・ナダルが「完全に負けた試合」と振り返り、今回も、錦織にはチャンスがあった。
トスに勝ったナダルが珍しくサーブを選んだ第1セット、錦織は第4ゲームを先にブレークされた。しかし、すぐ第5ゲームをブレークバック。惜しまれたのは第7ゲームだ。0-40のブレークチャンスを逃がし、さらに第9ゲームでも40-15からデュースに持ち込むなど、打ち合いをリードしながら、ナダルの粘りの前に最後まで取り切れなかった。セット終盤になれば、メンタルがダフな錦織にもプレッシャーがかかり、第10ゲームを落として先行された。