前半38分、右サイドからのフリーキックが流れたボールを、つなぎ直して、左サイドからフクスがピンポイントクロス。これをフリーキックの流れのまま、前線に残っていたキャプテンのセンターバック、ウェズ・モーガンがヘディングで叩き込み、虎の子の1点をもぎ取った。レスターは流れが悪かっただけに、チームを救う貴重なゴールだ。

 先制を許したサウサンプトンは、後半にシステムを4-2-3-1に変えて、攻撃時はリスク上等の2バックへ。さらに攻勢を強める。

 逆にレスターも得意のカウンターを出しやすくなり、後半はオープンに打ち合う展開が増えた。そんな中で岡崎はますます疲労の色が濃くなり、後半に入ると、ほとんど中盤のカバーに下がることができず、後半19分にウジョアとの交代でベンチに下がっている。

 お互いにチャンスを決め切れず、1-0のまま終盤を迎えると、レスターの戦い方に変化が表れた。カウンターの場面で攻め切らず、あえてサイドでパスを回しながら時間を殺していく。首位たるチームの巧みな試合運びを見せた。

 そのままタイムアップの笛を聞き、レスターは難敵から勝ち点3をゲット。大きな1勝だ。

 これで残るは6節。そのうち4試合に勝てば、自動的にレスターの優勝が決まる。今や世界中の人々がその行方を見守っている。

文=清水英斗