だから、人知れず大きなショックを受け、頑張り続けたあなたには、5年はちょうど心の整理の半ば、まだ、引きずっていて良いのです。
■第2、第3の自信を回復させる二つのステップ
年月を味方につけるとともに、第2、第3の自信を少しずつ回復させる方法をご紹介しましょう。
第2の自信は、自分の体と生き方の信念の自信です。うつのリハビリ期もそうですが、過去のつらいこと(震災や、うつになってしまった体験)に対する考え方を急に変えることなどできません。だから、信念の変更は難しい。でも、体にアプローチすることはできます。
うつのリハビリでウオーキングが効果的なことは、医学的にも証明されています。私は、ウオーキングに加えて、ヨガなどのストレッチ系の運動や呼吸法をお勧めしています。あまり疲労をため込まなくて済むし、続けていると、自分の成長や若返りを感じやすくなります。これは直接的に第2の自信を補強するので、次第に活動的になっていきます。
第2の自信を補強したら、好きな人との付き合いを多くしましょう。いきなり嫌な人と付き合う必要はありません。2倍モードなので、それだけで回復が停滞します。好きな人、攻撃的でない人との時間を多く持つようになると、第3の自信が徐々に、本当に少しずつ回復していきます。
震災5年目、この時期になるとマスコミなどで震災の映像などが流れて、苦しいという方もいると思います。しかし、さまざまなことが頭をよぎるのは、人の心の自然なプロセスが進んでいるのだと思っていただき、その思いを共有できる人と語りあう場にできると、回復のプロセスを一つ進められるのではないでしょうか。