菊地直子元信者が身を寄せる弁護士事務所の前には報道陣や野次馬が詰めかけた
菊地直子元信者が身を寄せる弁護士事務所の前には報道陣や野次馬が詰めかけた
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 突如、東京・北千住の夜は大騒動に見舞われた――11月27日、20年前のオウム真理教による東京都庁郵便物爆破事件で殺人未遂ほう助の罪に問われていた菊地直子元信者(43)に、第2審の東京高等裁判所は無罪を言い渡した。夕方、釈放された菊地元信者は東京・北千住にある事件を担当した弁護士の事務所に身を寄せたが、その姿をひと目見ようと大勢の人がやって来た。そんな“菊地ショック”に揺れた東京・北千住の夜をリポートする。

「最初は冗談かと思いましたよ。でも友人からLINEで知らされて、本当に北千住に(菊地元信者が)いたんですね。こんな機会、そうそうないのでとりあえず行ってみようと。来て、見て、びっくりでした。ホントだったんですね!」

 事件当時はまだ小学校にも入っていなかったと語る地元会社員男性(24)は、ネットで菊地元信者が北千住に身を寄せていることを知り、退勤後、急いで駆け付けたという。だがその菊地元信者が関わったとされる一連の犯罪については何も知らない。

「いや、なんか大事件にかかわった人でしょ? そんな人、めったにみられないので。マスコミの人が大勢やって来るし。ぶっちゃけ、そっちを見てみたかったんです!」

 菊地元信者の姿をみたいという人が大勢集まる一方で、若い世代から40代、50代の男性の間では、意外にも事件そのものよりも集まった報道陣に関心を示す向きが多かった。

 菊地元信者の北千住来訪をネットで知り、友人との食事の約束をキャンセルして自宅のある北千住に戻って来たという会社員男性(34)が語る。

「報道陣が集まるとネットで友人から教えてもらって。もしかしたら誰か女子アナとか見られるかなと思って。牧野結美アナとか来てるかなと。僕は女子アナは見られませんでしたが、時々、テレビでみかける人はみられました。ま、来た甲斐がありましたよ!」

 地元在住の40代男性も、「女子アナ見たさ」にやって来たという。

「大事件が起こると各局の女子アナが集まるので。大学ノート買って駆け付けました。NHKから在京キー局全員の女子アナのサイン持ってます! 今日は来てないのですかね?」

 大事件となると各局では女子アナの取材に投入する。大事件への関与が取り沙汰される菊地元信者の北千住来訪も、「女子アナウオッチャー」たちにとっては、ちょっとしたサプライズといったところか。地元住民にとってはとんだ迷惑だ。