アインシュタインの名言と田辺画伯のイラスト
アインシュタインの名言と田辺画伯のイラスト
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田辺画伯が描いたモナリザとマイケルジャクソン
田辺画伯が描いたモナリザとマイケルジャクソン
こちらが紅白歌合戦のシンボルマーク。このシンボルマークはNHK ONLINEからダウンロード可能
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こちらが紅白歌合戦のシンボルマーク。このシンボルマークはNHK ONLINEからダウンロード可能

 11月26日に発表された、第66回NHK紅白歌合戦のシンボルマーク。力強く昇る太陽、世界に誇る富士山をバックに、精悍(せいかん)な顔つきの鳥が羽ばたくこのマークをデザインしたのは、独特な画風で知られる、俳優の田辺誠一“画伯”だ。

「ザッツ日本!ザッツ紅白!」のテーマを受けて描き上げたこのマークについて田辺は「見るだけで楽しく元気な気持ちになって、子供からお年寄りまで親しみが持てて、夢や希望に向かう気持ちをサポートできるシンボルになるといいなあと思ってデザインしました」とコメントしている。

 しかし、今回のシンボルマークを見て「あれ、絵うまくなった?」と感じた人もいるだろう。田辺がファンから“画伯”と称されるきっかけにもなったモナリザやマイケル・ジャクソンの絵を見ると、そう感じるのもうなずける。

 モナリザのようにネットに公開したゆるい画風の絵と、テーマを受けて描き上げる絵の違いについて田辺は、近刊書籍『偉人たちの最高の名言に田辺画伯が絵を描いた。』(朝日新聞出版)制作後にこう話している。

「お題があると、そのお題をどうクリアしていくかというやりがいがあります。より良いものを目指す気持ちは、演技と同じかもしれないですね」

『偉人たちの最高の名言に田辺画伯が絵を描いた。』は、ゲーテやアインシュタインといった偉人が残した名言に、田辺がイラストを添えた名言集だ。名言を厳選し、それぞれの名言にまつわるエピソードを書いたのは、『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)などのベストセラー作家・水野敬也。水野が何千冊という偉人伝や名言集を読んできた中で出合った最高の名言を「お題」として田辺に託し、その名言を田辺が独自に解釈して約1年かけてイラストを描き上げた。ゆるい画風の絵は子供が無心で一気に仕上げたような魅力があるが、お題を受けてのイラストは、単なる情景描写にならないようにテーマをかみ砕いて何度も考え、作品化していく。

 この本の読者に向けた田辺のメッセージがある。

「あらゆる世代に伝わるように、見た瞬間にほっこり笑ってもらえるように、心に染み入る名言の意味を深く掘り下げて、じっくりじっくり描きました。名言を読んだ後にイラストを見て、もう一度名言を読むと、言葉の意味がさらに深くなったり、多角的になったり隠された意味を発見できたり、そういう風になるといいなと思います」

 名言に添えたイラストも紅白のシンボルマークも、「幅広い層に届けたい」という田辺の思いは同じだ。画風に新境地を見いだした田辺誠一画伯、今後の活動にも注目したい。

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