フィギュアスケート・グランプリシリーズの日本大会、NHK杯の男子ショートプログラム(SP)が11月27日、長野市ビッグハットで行われ、羽生結弦(ANA)が登場した。羽生は106.33点の世界最高得点をたたき出し、首位発進となった。
男子SPの最終滑走者として登場した羽生は、まず冒頭の4回転ジャンプを成功させると、続く4回転+3回転のコンビネーションも成功。演技後半のトリプルアクセルも決め、完璧といっていい出来で演技を終えた。
演技が終わった時点で高得点は予想されていたが、106.33点表示に会場は大きく沸いた。ソチ五輪で自身が出した世界最高記録を大きく更新した。
羽生は演技後のインタビューでは次のように話した。
「このSPではノーミスがなかなか出せなかったので、それが果たせてよかった。一生懸命練習してきたので、それが間違っていなかったんだと、驚きやうれしさよりもほっとしました」
また、羽生の前のグループでは、中国の18歳・金博洋が95.64点の高得点で暫定トップに立ち、会場を沸かせていた。これについて羽生は「前のグループということで、必然的に(彼の演技は)見えていたので、『ぬかしてやる、見てろよ』と思ってやりました」と闘志を燃やしていたとことも明かした。
終わってみれば、金とは10点以上の差をつけて大きくリードした状況。28日のフリーにも期待がかかる。
(ライター・横田 泉)