イランの激しいマークに苦しむ香川真司(撮影・六川則夫)
イランの激しいマークに苦しむ香川真司(撮影・六川則夫)
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 サッカー日本代表(世界ランキング55位)は10月13日、イラン代表(同39位)とイラン・テヘランで国際親善試合を行い、1-1で引き分けた。日本は、前半のアディショナルタイムにPKのこぼれ球からリードを許したものの、後半3分に武藤嘉紀のゴールで同点に追いついた。その後も運動量が落ちたイランを攻め立てたが、勝ち越し点は奪えなかった。

 名古屋グランパスを指揮した経験があるイラン代表のカルロス・ケイロス監督は試合前、日本について「本田や香川ら警戒する選手はいるものの、最も警戒するのは“日本”という組織プレーをするチームだ」と発言していた。確かにこれは、的を射ているコメントである。日本には本田圭佑や香川真司をはじめ岡崎慎司、長谷部誠など主軸選手はいるが、その選手に頼ったチームではなく、フィールドプレーヤー全員が連動した攻守から90分間を通じて結果を出すチームだ。

 イラン戦はフレンドリーマッチのためお互いに緊張感が欠けた試合になったが、とても収穫の多い試合だった。ケイロス監督が、試合前のコメントとは裏腹に、本田と香川、宇佐美貴史に対して、タイトなマンマークで封じにかかった。日本のストロングポイントを押さえるのは当然と言えば当然だろう。

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