おなじみとなったタイ・フェスティバルが今年もやってくる。5月16日(土)と17日(日)の2日間、東京の代々木公園を舞台に盛大に催されるのだ。
東京のほか、大阪では5月23日(土)と24日(日)に、名古屋では6月20日(土)、21日(日)にそれぞれ開催される。東京は昨年35万人が入場したが、今年は40万人を超えることが目標だ。
日本とタイの交流に関わる出版・イベントを運営する「ワイワイタイランド」によれば、2000年に、日本にタイ米を広めるために開催した「タイ・フードフェスティバル」が始まりなのだという。女性の間でタイ旅行がブームになったこともあり、2003年には入場者数30万人以上を記録し、代々木公園で最も集客力のあるイベントにまで成長した。
その後は「タイ・フェスティバル」と改称し今年で16回目。タイ料理とタイ文化に触れられる一大フェスとしてすっかり定着している。
今年は100を超えるブースが登場する予定。タイ料理、特産のフルーツ、民芸などなど、初夏の陽気のなかタイ名産シンハービールを飲みながら巡りたい。
そして、タイフェスの翌週5月23日(土)と24日(日)、同じ代々木公園で行われるのが、ラオス・フェスティバルだ。
タイの隣国であるラオスは、人口およそ660万人の山岳国。日本ではまだ知名度は低いが、街全体が世界遺産に指定されている仏教美術の街ルアンプラバンなど見どころも多い。年間およそ4万人の日本人が訪れており、この数はどんどん増えている。進出している日系企業も約100社。
ラオフェス開催までには、ちょっとしたエピソードがある。フェス実行委員会の母体になっているさくら国際高等学校東京校の金澤氏が話す。
「本校の生徒たちは、不登校や引きこもりを体験した子が多いのです。学校に通いたくても通えない気持ちを知っている。一方、東南アジアのなかでもまだまだ貧しいラオスでは、学校自体がない地域もあります。不登校を克服した生徒たちが、ラオスの現状を知り、ラオスの子供たちに学ぶ場を提案したいと発案。1996年からラオスでの小学校建設を始め、これまでに7校を建てています」
建設に携わるために生徒たちはラオスを訪問。現地での歓迎や、生き生きとした子供たちの笑顔にこちらが励まされるようだったという。そんなラオスを日本人にももっと知ってもらおうと、2007年に始まったのがラオス・フェスティバルだ。第1回目は4万人だった来場者数も、2014年には18万人にまで伸びた。