一般財団法人日本気象協会は、日本気象協会に所属する気象予報士127名による「日本気象協会が選ぶ2014年お天気10大ニュース・ランキング」を発表。このランキングは、気象を中心に、地象や水象など日本気象協会が取り扱う気象に関する2014年11月までの情報やニュースの中から、特に印象に残ったものを選び、ランキングしたものだ。
1位に選ばれたのは、今年2月の「関東甲信越を中心にした2週連続の記録的な大雪」。東京都心で27センチ、千葉県千葉市では観測史上1位となる33センチの積雪を観測、また、山梨県甲府市では過去最多の倍以上となる114センチの積雪を観測するなど、“記録的”というよりも、“驚異的”な積雪となった。道路や鉄道の通行止めで複数の地域が長期にわたって孤立状態に陥り、死者が出るなど、大きなニュースとなった。
2位は記憶にも新しい「御嶽山噴火、上空の風に流され甲府でも降灰を観測」。秋晴れの土曜日のお昼時ということもあってか、死者57人、行方不明6人(2014年10月23日現在)と、多くの登山者が犠牲となった戦後最悪の火山災害だ。火山に対する安全対策強化に加え、観光業など地域経済への影響も深刻な状況で、今後の対策が課題となっているという。
3位に選ばれたのは、「西日本各地で8月に豪雨」。気象庁により「平成26年8月豪雨」と命名された、西日本を中心に全国各地で発生した大雨で、8月20日には、広島市で大規模な土砂災害が発生し、多数の犠牲者が出たことでも記憶されている。8月の月降水量は、高知県高知市の1561ミリをはじめ、近畿・四国地方を中心に18地点で統計開始以来8月としては最も多い記録となった。
4位は関東各地で降った大粒のひょうだ。5月9日には東京と宇都宮では直径8ミリのひょうを観測するなど、ニュースで目にした人も多いだろう。5位は10月に台風第18号、第19号が2週連続で上陸したニュースとなった。
甚大な被害をもたらした気象ニュースばかりだが、8位の「『ひまわり8号』打ち上げ成功」や10位の「全国的に好天に恵まれた皆既月食 各地で赤い月を観測」などは明るいニュースと言えそうだ。
異常気象が続く日本列島。来年は人命が失われるような大きな災害に見舞われないことを祈りたい。