シーンや相手によって、別人のように自分を使い分けた入り、自分を変えた(変身した)経験は?(株式会社マンダム調べ)
シーンや相手によって、別人のように自分を使い分けた入り、自分を変えた(変身した)経験は?(株式会社マンダム調べ)
何人の自分を持っているか、使い分けしてみたいと思うか?(株式会社マンダム調べ)
何人の自分を持っているか、使い分けしてみたいと思うか?(株式会社マンダム調べ)

 今年のハロウィンは例年にない盛り上がりをみせた。10月31日の当日に留まらず、それ以前から仮装する人たちを街で見かけた人も多いだろう。なぜハロウィンとそのイベントである仮装はここまで日本人に受け入れられるようになったのだろうか?

 株式会社マンダム(本社:大阪)は、首都圏に住む18~39歳の女性を対象に、シーンや気分に合わせて別人のように変身する女性の行動や願望に関する意識調査を実施。特に18~29歳の“イマドキ女子”と呼ばれる層の3割以上が、まるで別人のような「変身」を経験していると回答。“願望”まで含むと、約7割の女性が普段の自分とは違う、別の自分を使い分ける志向を持つことが浮き彫りとなった。

 さらに、変身経験・願望があると答えた人に、「何人の自分を持っているか、使い分けているか?」を聞いたところ、平均で2.7人の顔を使い分けている、または使い分けたいと思っていることが明らかに。なかには、10人以上の自分に変身する、または変身してみたいと答えた強者が、全体の1.3%も存在していた。

 彼女たちは、何にために“変身”するのだろうか?

 そこで、別人のように自分を変えたい(変身したい)目的を聞いたところ、若い層ほど「他人から評価されたい(よく思われたい)」傾向が強く、年齢を増すほどに「自分が満足するため」という傾向が強くなっていることが明らかとなった。25歳を境に、変身の目的は「他人の評価」より、「自己満足」が高くなり、自他の優先順位が逆転する心理境界線があることが伺える。

 また、変身した自分を見せたいのは、「同性の友達」が31.3%と最も高く、「彼氏」「異性の友達」といった男性よりも、女性の目線、評価を気にするという結果も。男性から「モテたい」「好かれたい」というよりもまず、近くの女性の友達に見てもらいたい、評価されたいという意識が強い傾向にあるという、少し意外な結果となった。

 別人のように自分を変える(変身する)心理について聞くと、「非日常の刺激にワクワクする気持ち」が最も多く29.8%だった。また、ほぼ同じ割合の29.1%が「その場に馴染んで安心する、落ち着く気持ち」と回答。いつもと違う自分を楽しみながらも、“イマドキ女子”らしく周囲からの評価を気にし、空気を読んで周りと合わせる傾向があることを伺わせた。

 ハロウィンの仮装は、完全なる非日常、非自分をお祭り気分で味わえるイベントといえる。これだけの女性が“変身願望”を持っているのだとしたら、仮装がこれだけ受け入れられた事実は、必然だと考えることもできるのだろう。

“変身”し過ぎて、本当の自分を見失わないように注意したいものだ。