「何十年も同じ内容の板書をし、黒板に話しかけているかのような授業を続ける教授、どう学生を指導していいかわからない教授など、どうしようもない“タコツボ教授”でいっぱいなんです。一度なってしまえばずっと居座れるので、教授にとって東大は天国なのです」(同書内の東大工学部准教授の証言)

 和田氏は、こうした事態の改善には人事システム改革が必要だと断言する。現在、大学教授は学問が細分化されていく傾向もあり、専門分野にライバルがおらず、お互いに干渉することも無いので教授同士の競争も起こりづらい。これを廃し教授たちにも出世レースが起こるようにすることで教育のレベルも上がり、大学も生まれ変わっていくのだという。

「国内で最優秀の学生を集めている大学には、それをいまの社会に役立つ人材に育て上げる責任があるはず」と医学部OBの和田氏。「東大が日本をダメにした。いっそ潰したらどうか?」という過激な告発は、きっと東大に期待しているからこそのエールに違いない。

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