万が一、感染しても発症しないためには、食事などで免疫力を高めておくことが大切だ。谷口研究員は、たんぱく質やコレステロールを取ることを勧めている。

「免疫細胞を強化したり、働きをよくしてくれたりします。高齢者はとかく肉の脂身などを避けがちですが、適度に取ったほうがいいでしょう。カップ麺などの保存食だけをずっと取り続けることは、持病の悪化につながりかねません。野菜やキノコ類、肉や豆腐などを追加するなど工夫を。免疫力を上げるには、食事を楽しむことも大切です」(谷口研究員)

 高齢者の場合、持病の薬をもらいに医療機関に行くことが多いが、新田医師は、長時間、待合室にいるのはおすすめできないと話す。

「できれば事前に電話で予約を取って受診したほうがいいでしょう」

 新田医師の医院では、発熱した患者と、それ以外の患者が会わないよう、診察室や待合室を別にしている。それでも不安という高齢者には、待合室に入らず、処方箋(せん)をもらえるように院外処方箋を手配しているという。

「慢性疾患が安定していて、かつ、いつでも電話で連絡が取れる方に限りますが、また同じ条件で、しばらく受診しなくてすむよう、少し多めにクスリを出しています」(新田医師)

 こうした対応がどこでもできるとは限らないので、まずはかかりつけ医に相談してみよう。

●新型コロナから身を守る7カ条
・外に出て定期的に運動を
・座りっぱなしは×。時々足を動かす
・手洗いは帰宅後、トイレ後、食事前
・こまめに水分を取る(取りすぎ注意)
・1時間に1回、3分ほど室内を換気
・たんぱく質、コレステロールを取る
・予約をして医療機関を受診する

(本誌・山内リカ)

※週刊朝日3月27日号に加筆