昨夜は、ちびの手の親指に小さな切り傷があるのを見つけて、夫が本物のばんそうこうを取り出すと大喜び。

 貼ろうとすると、「こっちがいい!」と逆の手を出す。

「お怪我してるのこっちでしょ?」

 と言っても、

「こっちがいい」
「お怪我したところに貼るのよ?」

 と言うと、

「こっちにおけがした」

 と言い出す。そこまで言い張るならと、

「どこお怪我したの?」

 と、ちょっと乗っかってみる。

 するとちびはちょっと考えて、

「あのね、ここ、ちょっときれたの」

 とさらに押してくる。

「どこできったの?」
「あのね、うどんできったの」
「え!? うどんで切ったの?」

 予想外。

 ばんそうこう貼って欲しさに必死である。

 夕飯ですすったうどんが咄嗟に頭をよぎったにちがいない。

 キンキンに角の立った讃岐うどんを勢いよくすすって手を切る、そんなマンガの一コマが私の頭にはよぎったのであった。

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