家庭で作り置きの食材を保存するための保存バッグの売り上げが伸びているという/(c)朝日新聞社
家庭で作り置きの食材を保存するための保存バッグの売り上げが伸びているという/(c)朝日新聞社
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 新型コロナウイルス対策で働き方や休日の過ごし方が変わり、意外な商品が売れ行きを伸ばしている。仕事用から玩具、日用品、さらには性にまつわるグッズまで。「え、こんなものが?」という売れ筋が出てきているようだ。

「テレワークが急激に増えたことからヘッドセットマイクやテレビ会議用のウェブカメラが前年比で数倍の売れ行きです」

 こう話すのは、家電大手ヨドバシカメラの広報担当者。

「あとは、ご自分の持っているノートパソコンの画面が小さいので、大画面のモニターを購入して作業をしやすくしたいというお客様も多いです」

 一方、一斉休校の影響で学生らに売れているのがゲームだ。

「テレビゲームが売れるのかと思ったら、ボードゲーム、トランプ、パズルなどアナログなものが前年比1・5倍増です。親子、家族で楽しめるからでしょう」(前出の広報担当者)

 家電関連ではホットプレートが人気という。

「外出をしない人が増えましたから、家族でホットプレートを囲んで野菜を焼いたり、焼き肉をしたりと、家での食事を楽しむための商品が見直されています」(同)

 今の時期は、スポーツクラブやフィットネスクラブも閉めている店舗が多いためか、自宅で使うフィットネス商品の売れ行きが好調という。

 一方、生活用品でも、コロナ騒動の前とは売れ筋が違うようだ。

 全国に840店舗のホームセンターなどを持つDCMホールディングスでは、3月16~22日の1週間の集計で、使い捨てのゴム手袋(100枚入りなど)の売り上げが前年同期と比べ2倍になった。

「飲食業者が調理、配膳用に買っていかれますね。自宅で料理する際に、という方もいます。在庫も多くないので、一家族に一箱までと制限をつけさせていただいています」(広報担当者)

 また、料理や食材を入れておくジッパー付きのプラスチックの保存バッグの売り上げも好調という。

「一斉休校で子どもが自宅にいるため、料理の作り置きだったり、冷凍したりする時に使われているようです」(同)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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温水洗浄機、セルフプレジャーアイテム……が売れている?