年が倍も離れた大人に現役の慶応大生Aが言葉巧みに投資を持ちかけ、7億円を集めた投資詐欺疑惑。Aはカネとともに"行方不明"となっているが、本誌はAの"原点"を知る人物の証言を入手した。

 Aが本格的にカネを集める以前を知る高校からの同級生はこう語る。

「最初、同級生3人にAが株の指南を買って出た。2010年4月にレンタルオフィスを借りて口座を開き、デイトレードを始めました。Aはアドバイスだけ。なかなか実績が上がらず飽きてしまい、夏には次第にオフィスに行かなくなった。9月に1カ月ぶりに顔を出すと、なんと口座のカネ600万円がなくなっていたんです。Aを問いただすと『ミスした』と言うんです」

 このときは口約束でカネを返す話になったが、いまだに戻ってこないという。

「Aはミスした理由を、自動で株を売買するシステムを試していたら失敗した、と説明しました」(同)

 同級生の話は続く。

「Aはただの機械オタクでした。十数年前のボロボロのBMW3シリーズに乗り、身なりも普通。それが昨春に久々に会ったら車はBMW7シリーズにランクアップし、ベンツS600にも乗っていた。高級ブランドの服を着て、花見でもドンペリ10本くらい差し入れる。変貌ぶりに驚きました」

※週刊朝日 2012年6月15日号