国会は、私たちれいわ新選組の重度の障がいや難病を抱える2人の参院議員だけではなく、与野党の高齢議員が活動する場です。国家の中枢でコロナが蔓延(まんえん)したら、本当に国が倒れる。国会を休会にすることで、世の中に対して「みんなも休んでくれ」というメッセージを伝える必要があったのです。
その国会休会前に緊急の補正予算で組まれるべきだったものは、みんなが仕事を2~3カ月間休めるための補償です。けれども、安倍政権はそれもせずに、学校を全国一律休校にしてしまった。順番を考えたら、まるで逆です。先に大人を休ませるための財政措置をして安心してもらう。その後に子どもを休ませれば、親が仕事をできなくて困る状況は起きなかったでしょう。イベントの自粛要請もありましたが、損失を補てんすると言わなければ、そりゃ予定通り実施する業者も出てきます。
私たちが着目したのは、国家権力と一般の人々の間で行われているお金のやり取りです。それは2種類あって、徴収と給付です。まず、人々からお金を取ることを極力やめることが大事です。
徴収には、健康保険、年金、介護、雇用、労災などの保険料があります。これら保険料収入の総額が年間約63兆円です。1カ月当たりだいたい5兆円なので、3カ月間免除すれば15兆円程度のお金を付ければ済む。それから、水道光熱費です。総務省の家計調査報告(2019年)をもとに計算すると、日本の全世帯で年間総額約12兆円支払っています。1カ月当たり約1兆円なので、3カ月分の3兆円程度をそれぞれの事業者が国に請求する形を取る。こうした救済策が20兆円以内でできるのです。
そして消費税です。5%に減税すると、システムの改修が行き渡るまでに時間がかかります。現場に混乱を生み出さないためにも、やはりゼロにすべきです。レジでも非課税ボタンを押せばいいだけですから、大丈夫、混乱は起きません。
この3カ月間は、みんなが通勤・通学など動きを止めようということです。もちろん生活必需品の物流や介護などは止められません。そういう業界に携わっている人たちには、上乗せのインセンティブを与える。みんなが極力動かないで済むように担保して、朝夕の通勤時間帯の満員電車をガラガラにする状況を作り出す必要があります。