昨年阪神で活躍したジョンソンは1年の在籍のみでメジャー復帰 (c)朝日新聞社
昨年阪神で活躍したジョンソンは1年の在籍のみでメジャー復帰 (c)朝日新聞社
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 ひと昔前は来日してNPBでプレーする外国人選手は、MLBに定着しきれなかった「a cup of coffee」なキャリアを過ごした選手たち、あるいは実績は抜群ながら年齢を重ねてメジャーでは厳しくなった選手たちが最後のひと花を咲かせに来た……というイメージが強かった。

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 だが近年では必ずしもそうとは限らないケースも増えてきた。ベテランと呼ばれる年齢になる前に日本でキャリアを再構築し、その実績でメジャー復帰を果たす選手たちが出始めているからだ。

 その代表が巨人で活躍した右腕マイルズ・マイコラス(現カージナルス)。26歳で来日する前はパドレスとレンジャーズでパッとしない実績しか残していなかったが、巨人で最高勝率、奪三振王に輝くなど一流投手として覚醒。2018年にカージナルスでメジャー復帰を果たすと、18勝(4敗)を挙げて最多勝のタイトルを獲得している。

 2019年に阪神でプレーしたリリーフ右腕ピアース・ジョンソンも、メジャーではわずか2年(デビューイヤーは1試合のみの登板なので実質1年)のキャリアしかなかったが、阪神でセットアッパーとして実績を残すと、そのオフにはパドレスとメジャー契約を結んだ。ジョンソンも今年で29歳と、プロとしてのキャリアをこれから十分に積める選手だ。

 さて、問題は彼らのように日本でステップアップを果たしてメジャー復帰を果たす選手をどのような目でみるか。「日本での経験を生かしてメジャーでも頑張ってほしい」とポジティブに応援できればいいが、「日本のプロ野球を踏み台のように利用してさっさと出ていくなんて……」とネガティブな思いを抱く野球ファンも少なからずいるだろう。

 これはもう感情的な話で、どっちがいいか悪いという問題ではない。ただし「日本で活躍すれば短期間でメジャー復帰がかなう」という認識がコンセンサスを得ると、日本で長くプレーしてくれるハイレベルな外国人選手が減ってしまうのではという懸念は無視できない。

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長年プレーの愛され助っ人は消滅?