結局、小池都知事は理髪店やホームセンターなどの休業要請は諦めたが、4月10日の記者会見でスポーツクラブやパチンコ店、漫画喫茶などの業種に休業要請をすることで面目を保った。
「ひっこみがつかなくなったんでしょう。小池さんはいつも時の流れを敏感にとらえて動く。結果、外すこともあるが、独特の嗅覚で生き抜くタイプの政治家ですね」(自民党関係者)
コロナ騒動で、一時は沈下していた小池都知事の人気も再燃してきた。
「ワイドショーやニュース番組もコロナ騒動で視聴率が上がっている。主役は小池都知事ですよ。『感染爆発』とか危険なことを言えば言うほど上がるらしいから困ったものです」(同)
それもこれも7月5日の都知事選を意識してのことだというのは政界関係者の一致した見方。自民党は小池都知事を支援するのか。
「都議会自民党は3月、都の今年度予算案に賛成した。昨年まで2年続けて小池さんの予算案に反対してきたのに今年は賛成したのは背景があってのこと。党本部からの働きかけがあっただろうし、今も影響力を保つ“都議会のドン”内田茂前都議の意向も働いているでしょう」(都政関係者)
コロナ対策を政争の具にだけはしないでほしい。(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2020年4月24日号