坂本:そうですね。踊りに関しては宝塚でもトップに分類される方で、ジュディ役の鳳さんも、それこそ押しも押されもせぬ宝塚の伝説のトップスターですよね。
林:すごく華やかな方々ですね。今陽子さんはピーター・アレンの母親役ですけど、坂本さんはお若いから、今陽子さんの全盛期、知らないですよね。
坂本:知らないですね。
林:「ピンキーとキラーズ」ですごい人気だったんですよ。女性の皆さんの迫力に、ちょっと負けそうな感じじゃないですか?
坂本 まさにピーターが見た景色はこういう景色だったんだろうなと思います(笑)。
林:東京は渋谷のシアターオーブなんですね。大劇場じゃないですか。
坂本:大劇場ですね。一昨年、「TOP HAT」というミュージカルをシアターオーブでやらせていただいたので、大きさは体感してるんですけど、劇中にお客さんとのフリートーク的なものがあるんです。それがうまくできるか、どう投げかけて客席をなごませるか、前回もそこが大きな課題だったんですけど、劇場が大きいとより難しいので。
林:2千人ぐらい入るんですか。
坂本:それぐらいですね。
林:東京を代表する大劇場で、そこでの座長公演ですから、責任重大ですよね。
坂本:はい。ただ、出ずっぱりのしゃべりっぱなしなので、周りを気にしている余裕もないというか、やることが多すぎて、それに邁進していくだけですね。皆さんに周りをしっかり固めていただいて、稽古では自由にやらせてもらっています。
林:ミュージカルって、歌はもちろん、踊りも演技も、見かけのよさも、すべてを要求されるから、役者さんにとって大変なことですよね。
坂本:僕、歌と踊り、それとお芝居の三つが好きなので、ミュージカルはただただ楽しいですね。もちろん技術的な難しさはあるんですけど、それは自分の努力で何とかなるだろうという考えでやってます。
林:これ、5月2日が初日ですけど、コロナウイルスが心配ですね。
坂本:無事に開演できることを願うばかりですけど、こればっかりはわからないですよね。「準備だけはちゃんとしておこうね」ということで毎日稽古をしています。