新型コロナウイルス感染拡大にともない4月7日に東京や大阪など7都府県で発せられた緊急非常事態宣言で、パチンコ店への休業要請が行われた。多くのパチンコ店が要請に従い営業を休止しているが、大阪では一部が営業を継続。大阪府は4月24日、要請に応じない6店の店名を公表した。
吉村洋文大阪府知事が休業要請に応じない店の店名を公表すると警告を発したのは4月22日のこと。翌23日、これまで営業していた大阪府内のパチンコ店を訪れると、「休業」の貼り紙を出し、営業休止していた。この店の従業員に話を聞くと、
「昨日まで営業していたが、店名まで公表されるとさすがにね。それまでは『いけいけ、自粛なんてしない』とか言っていたオーナーも、『閉めろ』と連絡してきました」
営業予定が急きょ変更になり、休業の準備に忙しいという。
奈良県では22日なって、翌23日からパチンコ店などの遊興施設への休業要請を決めた。だが、この直前まで県内のパチンコ店は大賑わいだったという。4月22日午後、奈良県内の3つのパチンコ店を回ってみた。
あるパチンコ店では、駐車場に止まっていた50台ほどの車のうち、半数近くが「大阪」「京都」「神戸」など、休業要請が出されている府県のナンバーを持つ車だった。従業員に話を聞くと
「確かに、大阪とか京都のナンバーが目立つようになりました。一方で、自粛のせいか、地元の奈良のお客様はやや減っている傾向にあります。コロナの関連で全体的なお客の数は半分以下に減少している。色々あると思うが、他府県からでもお客様が来てくれるのはありがたいこと。もちろん、新型コロナウイルス防止のため、マスク着用の徹底や消毒などは徹底的にやっています」
このパチンコ店から出てきた男性客に話を聞くと、こう話した。
「三重県から妻と一緒に来ました。車で1時間くらいかな。奈良のこのパチンコ店はよく出るって聞いていたこと、三重県では20日から休業になっていることもあって、遠征です。コロナの影響で仕事も休みになってしまい、パチンコだけが楽しみ。パチンコで遠征するなんて普段はないし、旅行気分でいいね」