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小学生の頃からカメラを始め、芸能活動の傍ら、毎日のように写真を撮り続けている、Snow Manの向井康二さん。夢は「メンバーの写真集を出すこと」という向井さんが、各ジャンルを代表する写真家から撮影のテクニックや神髄を学んでいくレッスンを月刊誌「アサヒカメラ」で連載しています。第2回は、ポートレート写真の第一人者・渡辺達生さんが人物を撮るときの光やライティングをアドバイスしてくれました。その一部を抜粋してお届けします。
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向井:僕、スタジオでのライティングにもめっちゃ興味があるんです。
渡辺:向井くんは被写体として数多くの撮影現場を経験しているじゃない? 普通の人にはできない、いい経験をしているよね。スタジオでの撮影のときに撮られながら感じることって何かある?
向井:いろんなカメラマンの方に撮ってもらってますけど、人によってストロボ(※1)とかのセットの仕方が全然違うなって。
渡辺:そうだね。撮影者の個性が出るところだし、それぞれのやり方がある。人によって千差万別だから、アシスタントが独立するときは、 まずは先生の手法をまねることからスタートして、徐々に自分独自のやり方に進んでいくことも多いね。
向井:今日は渡辺さんのやり方を教えてもらえますね!
渡辺:俺はあまり大げさなセッティングはしないほうだよ。例えば、4月号の表紙に使った写真や、5月号の7ページのカットのときは、一番オーソドックスなボックスライトを1灯だけ使った、誰でもできるライティング。
向井:ボックスライトっていうのは、あの白い幕が張ってあるライトですよね?
渡辺:そう、あの幕はディフューザーっていって、光を和らげる効果があるんだ。ストロボの光を直接被写体に当てると、光源の面積が小さいから、鋭い光になってしまう。ボックスの前面にディフューザーを付けることで、発光部の面積が広がって、やわらかな光になるんだよ。[と言ってディフューザーを外し、光の変化を見せる]