■コロナ感染を疑われる患者さんを、どのくらい診ていますか?

 発熱やせきなどコロナ感染の可能性を疑う患者さんを診るのは、多い日で1日に50~60人です。ただ、ここのところ、発熱、せき、呼吸困難の症状の患者さんが、救急外来の患者さんの半数くらいを占めています。これは今までにない事態です。

 インフルエンザの流行期には発熱の人が救急の半分以上ということは毎年のようにあります。ただ、そうじゃない時期に……これだけ疾患が偏るというのは珍しいかなと思います。例年なら4月はインフルエンザが収束している。この時期に、熱、せき、呼吸困難の症状が半分を占めるのは珍しいです。

 とはいえ、事故などでのケガの患者さんが明らかに減っているので、割合としてそう感じるのかも、という面もあるかと思います。

■脳梗塞や心疾患で運ばれてきたときは、通常と変わらずの対応ですか?

 もちろん通常どおり受け入れて対応します。ただ現在は、例えば心筋梗塞で運ばれてきた人も「コロナに感染している」と想定して、対応しています。患者さんには必ずマスク、対応するスタッフも必ずマスクとゴーグルをつけています。そういう対応を、救急患者さん全てに対して行っています。

■緊急事態宣言下とはいっても、連休で天気がいいと、湘南の海に人出が増えることも予想されます。

 できれば、人出が増えてほしくないとは思います。毎年この時期だと、海辺で遊んでケガをしたりだとか、海洋生物に刺されたりした患者さんがけっこう救急に来るのですが、今年は、まだまったく来ないですね。遊びに出ていないんだなあと感じます。

 このまま遊びに来る人が減ったままで湘南の人出が増えないとありがたいですね。

(AERAムック編集部/大田原恵美)

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