正面からのルートではない可能性も

 激安野菜は一体どこから来たのだろう。外国の資本でも、中央市場から直接仕入れができるのだろうか。大阪で八百屋を経営する讃岐悦郎さん(41歳)に訊ねてみると、次のようなコメントが返ってきた。

「中央卸売市場から直接仕入れるためには、番号のついた帽子を手に入れ、保証金を積む必要があります。セリに参加するときはハンドサインを使って取引し、飛び交う言葉も“八百屋用語”です。こうした仕入れに参入するのは、外国の人にとってはハードルが高いと思います」

 一方で、青果物には「その日の相場がある」とも言う。例えば、その日の某市中央卸売市場のキャベツ1個あたりの相場が175円だとすると、それを下回る激安価格で店頭に並ぶキャベツは、市場からの直接仕入れという“真正面からのルート”ではないということになる。

 仲買人経由や産地との直取引で運んでくることも考えられるが、讃岐さんは「中国系の八百屋は、中央卸売市場でその日に売り切れなかった青果物の“ロス”で商売をしている可能性があるかもしれません」と話していた。

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「廃棄する一歩手前の青果物」が流通している?