プロ野球に話を移そう。今号の発売時には緊急事態宣言が続くかどうか決まっているが、仮に5月いっぱいまでとなった場合、6月中の開幕は厳しくなる。ソフトバンクの工藤公康監督も「(先発ローテーションの)候補の選手には話を聞いた。(実戦登板は)3~4回と言っていた。1カ月あれば調整できるかなと思う」と話していたが、特に投手は最低1カ月の調整期間は必要になる。早く開幕して日程消化をしたい気持ちもわかるが、選手の体調を優先に日程を組んでもらいたい。

 各球団ともに自主練習期間という中で、選手が体を動かしている。前から感じていたことだが、各球団はどれだけ選手に対して練習の拘束力を持っているのだろうか。新型コロナウイルスの感染予防に関する選手個々の考え方、意識は違う。「野球選手である前に一人の人間」という考えを持った選手であれば、この期間の自主練習参加を拒否できるのだろうか。いかに練習での3密を避けても、球場に来ないことが一番なのは間違いない。すべてをシャットダウンしている大リーグとは異なり、その点は日本はあいまいだよね。

 300回目のコラムも、とりとめもない話になってしまった。なかなか、明るい話題を読者のみなさまに提供できず、私自身も心苦しく思っている。

週刊朝日  2020年5月22日号

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