森:色が白いからそうお思いなのかもしれません。昔は色が黒かったんですよ。「黒みっちゃん」と言われたぐらい。でもある日、あごの下にシミみたいな白い斑点ができて、それがだんだん広がって、顔も手も体も脚も全部白くなってしまったんです。治るのに10年かかりました。
林:皮膚が全部入れ替わったような?
森:そうなったんですね。「尋常性白斑病」という病気なんですけど。色が白くなったというのは、女優として幸せでした。そのかわり、日光に当たっちゃいけないんですよ。海も山もダメって言われました。
(中略)
森:野茂(英雄)さんの追っかけなんです(笑)。
林:そうだ。森さん、トレーナーの方が野茂さんと一緒なんですよね。
森:そうなんです。(写真を取り出して)これ。
林:野茂さん、せっかく森さんとご一緒のお写真なのに、うつむいちゃってる(笑)。
森:フフフ。普段も試合のまんまなの。無口で、ぶっきらぼうで。あのお人柄が大好きなんです。野茂さんが生まれて初めてごらんになった芝居が「放浪記」なんです。奥さんと一緒にいらしたんですけど、「どうでしたか」って聞いたら、あの方、ボソッと、「やっぱり、ライブはいいですね」って(笑)。お芝居ってみんなライブなのに、名言でしょう?
林:ハハハハ。その姿、想像つきます。森さんといえば、ジャニーズのみなさんのお母さまにあたるわけですけど、今回は、どなたか見に来られたんですか。
森:ええ。とくに東山(紀之)さんと堂本光一さん、今井翼さんは、この芝居が大好きっておっしゃって。初日にいらしていただきました。
林:まっ、ヒガシってば(笑)。私、いつまでも結婚しないでって祈ってるんですけど。
森:ネッ。私もそう思う(笑)。
※週刊朝日 2020年5月29日号