ウラン濃縮一時停止と食糧援助をバーターする米朝合意成立直後にも関わらず、ミサイル発射準備を進める北朝鮮。それを指揮する金正恩は要注意人物だ。
 危険を冒す金正恩に対しては、「経験不足で戦略的思考ができない。軍部の言いなりになっている」(康仁徳元韓国統一省長官)という見方が一般的。スイスで育ち、「開明派」とも言われ、米国のプロバスケットファンで、スイス留学中の少年時代にはマイケル・ジョーダンのユニフォームを着ていたこともあるが、内実は「れっきとした軍人だ」と「コリア・レポート」編集長・辺真一氏は言う。
 事実、スイスから帰国後は、金日成軍事総合大学で5年過ごし、自ら志願して3年間の軍隊生活を送っている。辺氏はさらに続ける。
「金正日というシビリアンの独裁者がいなくなり、軍部は自由を感じている。正恩は軍部にコントロールされていく恐れがある。北朝鮮にとってミサイルと核実験はセットだが、次は水爆実験をやるという情報まである」
 あのぷくぷくとした柔和そうに見える顔はフェイクなのか。

※週刊朝日

 2012年4月20日号

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