国の支援制度と言えば、「持続化給付金」も批判の声が上がっている。収入が半減した個人事業主に最大100万円を支給したりする仕組み。が、申請はオンラインのみ。パソコンやスマホをもっていない人だっているのだ。
「そもそもオンラインの意味が分からない。国は私たちを助ける気があるのですか」
と都内でカバン店を営む女性(65)。国は月末までに電子申請が困難な事業者向けの「申請サポート会場」を全国に500カ所近く設置するというが、対応は後手に回る。倉重弁護士は言う。
「今回の問題は、日本がデジタルインフラの整備や人材教育を怠ってきた結果。今ここでデジタル化を進めなければ、次の危機が起きた時は致命的な事態となりかねない」
(編集部・野村昌二)
※AERA 2020年6月1日号より抜粋