YouTubeをしているとコメントが多く寄せられます。このコラムも、Yahoo!ニュースやLINEニュースなど掲載されることもあり(ありがとうございます!)多くのコメントが寄せられます。賛否両論、多くの反響があります(ありがとうございます!)。私は、自分のコンテンツに対して寄せられる意見やコメントに、特に傷ついたり怒ったり悲しんだりしません。70億人すべての人に好かれることはないし、自分の意見と違う人も、自分のことを嫌いな人も沢山いる。コメントをくれる関心を私の記事や動画に持ってくれるのは嬉しいと考えています。
それは私が大人であり、数年ネットで活動しているからです。独特の図太さと鈍感さと合理性がなせる技です。表に出る人が最も恐れるのは無関心です。コメントがない状態の方が恐いです。多くの人や若い子は、そんな風には思いません。自分に寄せられるコメントが世間の総意だと勘違いします。世の中すべての人が自分を嫌っているという錯覚が精神を蝕みます。
100のプラスのコメントよりも1の批判的なコメントを気にする傾向があります。ネット上は拡声器のようなもので、1の声が10や100にも感じられるのです。見えない相手に自分を否定されると、自信がなくなってしまいます。批判の件数が増えれば増えるほど、そのダメージも甚大なものになります。
子供を持つ親として、看過できない事態です。自分の子供や家族が、ネット上での言葉に殺されたら、どんな気持ちになりますか。被害者も加害者も増やさない施策が必要です。
誹謗中傷の対策の一つは、情報リテラシーの教育です。強い正義感が人を殺すことも周知させなければいけません。ネット上の言葉だけが世の中の総意ではないことも伝えなければいけません。自分がコメントをする際も、画面の向こうに相手がいることを意識させる必要があります。
もう一つは、情報開示へのハードルの高さの解消です。現状、誹謗中傷に対する訴訟を起こすことは金銭的にも時間的にも、相当な労力を使います。情報開示をするにもお金と時間がかかります。サイト管理者に対して裁判所からIPアドレスを開示してもらい、そのIPアドレスをもとにインターネット業者から住所氏名等の開示をする訴訟を起こしてやっと発信者が特定されるのです。
そして裁判で勝訴しても相手に財産がなければ慰謝料は受け取れません。訴訟費用や訴訟にかけた時間の全てがマイナスになります。この現状も、改善の余地が大いにあります。インターネットは、凶器にも利器にもなります。正しい使い方をする人々が増えないと、その弊害は甚大なものになります。