漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「エール」(NHK総合 月~土曜8:00~)をウォッチした。
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作曲家・古関裕而をモデルにした主人公・古山裕一(窪田正孝)の生涯を描く朝ドラ。劇中、裕一が大学応援部から頼まれて「紺碧(こんぺき)の空」を作曲するエピソードも登場する。
大昔私が早慶戦(野球)を見に行った頃、慶応応援席は「紺碧の空」を「カンペキな馬鹿」と歌い、それを受けた早稲田が「ていのー、ていのー、三田の色魔ていのー」と歌い返す。どちらもはなはだ脳みそツルツルな思い出。
そんな懐かしさに見舞われる「エール」もコロナによっていったん中断。その直前はスピンオフ週間で「父、帰る」の巻は、裕一の妻・音(二階堂ふみ)の亡き父・安隆(光石研)が登場。
あの世のジャンボ宝くじで1泊2日の旅(お小遣い20銭)が当たり、里帰りできた安隆。いきなり幽霊主役回だが、朝ドラで幽霊は日常茶飯事だ。
「わろてんか」ではヒロインの夫・藤吉(松坂桃李)が死後もたびたび妻を励ましにやって来るし、「まんぷく」のヒロインの姉・咲(内田有紀)は幽霊としてセミレギュラー状態。
私的に一番印象的な幽霊は「べっぴんさん」の野上(名倉潤)。月明かりの夜、息子・潔(高良健吾)と語らいにやって来るんだけど、縁側でピカーッ。名倉めっちゃ発光してた。ヒカリゴケみたいな名倉が見られたのは朝ドラだけ。