ホンモノか? それとも……。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
昨シーズンはセ・リーグ最下位の得点力だった阪神の浮沈は、野手の新助っ人の働きにかかっているといってもいい。
ジャスティン・ボーアとジェリー・サンズ。
開幕から自慢の長打力を垣間見せてはいるが、2人の“覚醒”は果たしてあるのか。もしくは阪神のダメ外国人選手獲得の歴史が、今年も続いてしまうのか。
「日本一しか狙っていない」と矢野燿大監督は宣言したが、開幕からスタートダッシュに大失敗。巨人に3連敗を喫したあとも、各カードの負け越しが続き早々と10敗に到達した。だが、7月4日の広島戦から4連勝するなど、調子を上げてきている。
ボーアは開幕から18打席連続無安打と、チーム不調の象徴的存在となったが、7月5日の広島戦からの5試合で3本塁打と復調の気配を見せている。練習試合で不振が続いたサンズも開幕2軍スタートとなったが、昇格後は先発メンバーとして出場する日々が続く。両助っ人の成績がチームの勝敗に結びついている感もあるだけに、今後の活躍にも期待が高まる。
しかし阪神担当記者は、これまで野手の“ダメ助っ人”を多く生み出した球団だけに、まだまだ未知数な部分は多いと語る。
「阪神の外国人は、球団内の渉外担当とパイプが太い代理人に任せる場合がほとんど。代理人は選手を売り込んでナンボ。多少、欠陥があってもそれは出さず、良い情報だけを伝える。外国人はハマれば良いが、阪神の場合ハマらない選手との契約が多い。これでは何人いても意味がなく、無駄遣いもいいところ」
新型コロナウイルス禍による日程短縮の影響で、今季は外国人選手5人の一軍登録が認められた(ベンチ入りは4人)。球団史上最多となる8人の外国人選手が在籍する阪神は、数の上で絶対的に有利な立場にいるはずだ。
ボーアは09年カブス入団後しばらくマイナー生活が続いたが、13年ルール5ドラフトでのマーリンズ移籍が転機となった。メジャー定着を果たし17年には打率.289、25本塁打、83打点を記録するなど、メジャーでもその長打力は際立っていた。18年途中にフィリーズにトレードで移籍し、その後エンゼルスを経て阪神と契約を交わした。