AERA 2020年7月27日売り表紙に黒島結菜さんが登場
AERA 2020年7月27日売り表紙に黒島結菜さんが登場
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 数々の人気作品に出演し、着実に活躍の幅を広げている若手俳優、黒島結菜さんがAERAに登場。自粛期間を経て、どのような思いで芝居に向き合っているのか。AERA 2020年8月3日号から。

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「わぁ、この写真かわいいですね」

 取材の席に着き、あいさつを交わすと、これまでのアエラの表紙を収めたファイルの一枚一枚に見入った。自ら歩み寄り、ありのままの姿でその場に溶け込む。その姿は、どんな作品のなかでも自然に存在する俳優・黒島結菜の姿と重なる。

 ドラマ「アシガール」では、現代から戦国時代へとタイムスリップし、NHK連続テレビ小説「スカーレット」では、主人公の夫に好意を寄せる女性を無邪気で真っすぐなキャラクターとして演じた。

「着物のほうが所作で表現できることがあるから、演じやすい」と言う通り、時代劇への出演も多い。

 Netflixで配信中のオリジナルドラマ「呪怨:呪いの家」では、恐怖の渦に巻き込まれていく新人タレントを演じている。黒島自身は「ホラーであってもホラーでなくても、面白ければ観るタイプ」だと言う。

「ホラーはどうしても、恐怖のイメージが先に来てしまう。でも、完成した作品を観ると、映像に品の良さやカッコよさがにじんでいて、監督の三宅唱さんらしい作品だと感じました。それがとてもうれしかった」

 今年4月、5月の外出自粛期間中は、「いまできることを楽しんで取り組もう」と気持ちを切り替えて過ごした。

「俳優としてどのような日々を送っていたのか知りたい」と、昭和の大女優、高峰秀子のエッセイを読み、スタンリー・キューブリックやクエンティン・タランティーノの作品を立て続けに観た。タランティーノの作品からは「こんなにも楽しませてもらえるんだ」と、映画を観ることの喜びを全身で味わった。そうした話を、目を輝かせて語る。

「そういえば、本格的なアクションは経験したことがないので、挑戦してみたい。新しい気持ちに気づいた時間でした」

(ライター・古谷ゆう子)

AERA 2020年8月3日号