2018年夏の甲子園で、大谷翔平(エンゼルス)にそっくりの投球フォームで話題になったのが、浦和学院の背番号11・渡辺勇太朗(現西武)だ。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
190センチ、90キロの長身右腕も、中学時代からケガが多く、高2の秋にも右肩を痛めた。そのときに「ゆったりとしたフォームから、安定した投球ができる」と、憧れていた大谷のフォームを動画でチェックし、体重移動や下半身の使い方などを真似てみた。
練習を重ねるうち、軸足にしっかり体重をかけ、柔らかく腕を振り下ろす姿や投球後の動作まで“本家”そっくりになった。
春先に右肘を痛めたため、甲子園ではエースナンバーを貰えなかったが、初戦(2回戦)の仙台育英戦で自己最速タイの149キロを計時し、6回を3安打7奪三振の無失点。ネット上でも「メッチャ大谷翔平とフォーム似てる」「流石本人が参考にしたというだけある」などの声が相次いだ。
さらに3回戦では、チーム打率4割超の二松学舎大付を5安打10奪三振に抑え、109球完封勝利。これが高校初完投でもあった。準々決勝の大阪桐蔭戦では、根尾昂(現中日)に左中間ソロを浴び、6回途中4失点KOも、「将来性豊かな投手」と高く評価され、ドラフト2位で西武入り。
1年目は体力強化に主眼が置かれ、イースタンで2試合登板しただけだったが、チームメートの今井達也もダルビッシュ有(カブス)そっくりのフォームにモデルチェンジ。近い将来、ダルと大谷の“2世コンビ”が西武投手陣の両輪を担う期待も十分だ。
“松坂大輔(現西武)2世”の異名をとったのが、創志学園時代の高田萌生(現楽天)だ。
ソフトボールをやっていた小学生のころ、当時レッドソックスでプレーしていた松坂の投球フォームに衝撃を受け、形態模写を始めたのがきっかけだった。
くしくも高田は、横浜高エース時代の松坂が甲子園で春夏連覇を達成した98年の生まれ。レ軍の帽子をかぶった小学生は、中学生になると、松坂に関する書物、動画などを多数収集し、部屋にポスターを飾るなど、筋金入りの“松坂マニア”に。