加藤茶さんの妻・加藤綾菜さんが、45歳差婚で世間の注目を集めた結婚から9年。献身的に夫を支え、「財産目当てでは」と揶揄する声が飛び交った結婚当初の荒波を乗り越えた今だからこそ話せることを、作家の林真理子さんがうかがいました。
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林:5年前にご主人(ザ・ドリフターズの加藤茶さん)にこのページに出ていただいたときに、「お元気ですね。なんでそんなにお若いんですか?」って聞いたら、「すべて妻のおかげです。妻がいろいろやってくれて、ほんとにありがたいです」って、5回ぐらいノロケてましたよ(笑)。
加藤:わー、うれしいです。
林:だからきっと素晴らしい奥さまなんだろうなと思ってました。ご主人、あれからずっとお元気なんでしょう?
加藤:メッチャ元気になりました。私と出会う4年前、63歳のときに大動脈解離という大きな病気にかかって、結婚して3年後には、その薬の後遺症でパーキンソン症候群になって、そのあと1年ぐらいリハビリとかやって、すごい大変でした。
林:あのころ、「(綾菜さんが作る)食事が脂っこい」とか、週刊誌にいろいろ書かれてましたよね。
加藤:ドリフ時代はいつも出前で、ラーメン、トンカツがふつうだったみたいなんです。そのときはまだ新婚ラブラブなんで、「嫁さんが揚げてくれたトンカツだよ~」ってブログにあげたら、加トちゃんファンの人から「トンカツを食べさせて殺そうとしている。毒妻!」とかクレームが来て、そんなのが2、3年続きました。
林:たしか「後妻業」という言葉がはやり始めたころで、たぶんそれに乗っかったんですよね。
加藤:あと、80代の人と20代の女性が結婚して、数カ月後に毒殺されるという海外の事件も重なって、「この女も加トちゃんを殺そうとしているから気をつけてください」って。当時は私たちの家も特定されて、「加トちゃんにひどいことするな! 別れろ!」と言いに来られたり、自転車をボコボコにされて木に吊るされたりしました。