

日本をはじめ世界で人気を集める韓国ドラマ「愛の不時着」は、パラグライダーで北朝鮮に不時着した韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、北朝鮮の軍人リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)のラブストーリーだ。ヒロイン・セリを演じたソン・イェジンがインタビューに答えた。
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「とても興味深かったです。北朝鮮を素材にしたのも新しく、キャラクターもとても魅力的だと思いました」
ソン・イェジンは最初にシナリオを受け取った時の感想をこう答えた。「愛の不時着」が世界で注目を浴びた理由の一つは、北朝鮮が舞台だったことだ。韓国にとって北朝鮮は脅威の対象でもあり、ドラマの素材として選んだのは冒険的だったが、肯定的に捉えていたようだ。
脚本は、キム・スヒョンとチョン・ジヒョン主演の「星から来たあなた」などで知られるスター作家パク・ジウン氏。ソン・イェジンが出演を決めたのも、シナリオのおもしろさだった。「これから展開する話がすごく気になって、ストーリーもセリフも本当におもしろく、やらない理由はありませんでした」と言うほど。
日本ではセリのキャラクターについても話題になった。財閥令嬢でありながら、腹違いの兄たちとの競争にもまれ、自らファッション・美容の事業を成功させるなど、自立した女性像が視聴者の共感を呼んだ。「基本的に非常に肯定的で、楽観的な明るいエネルギーを持ったセリの姿はとっても好きです」と言い、印象に残るシーンの一つとして、「ドラマの最初の方で、北朝鮮で起こる出来事にセリが気後れすることなく、セリの方式で適応していく姿」を挙げた。
コミカルな演技を見ていると、撮影を楽しんでいるようにも見えるが、本人は「セリフがとても多く、おもしろいセリフをどうすればうまく表現できるか、非常に悩みました」と言う。ファンタジー的な要素が多いドラマなだけに、視聴者が「あり得ない」と感じてさめてしまうリスクもあった。「実際に起こり得ると考え、よりリアリティーの感じられる演技のために悩みました」